NHDK美容協同組合 日本ヘアデザイン協会(横田敏一理事長)学芸文教委員会(委員長五十嵐義昭)は10月10日、京・中野区の中野サンプラザで、会員の花枝康子氏を講師に特別セミナー『伝統着付に学ぶ着物と文化』を東開催された。
冒頭、横田理事長は、セミナーテーマ「公家童女正装汗衫姿(くげどうじょせいそうかざみすがた)」について、平安時代の女御(にょご)・女官の正装「十二単」に対し、12~13歳の童女の正装が「汗衫姿(かざみすがた)」であると解説。
また今年、NHDKが創立61年目を迎えることで「その歴史を礎にニューヘアモードの発表、美容文化の伝承、伝達を大切にしながら、若いバイタリティ溢れる会であり続けたい」と結んだ。
さっそくセミナーに移ると、第一部として「成人の日」の着付けに役立つように、着崩れを防ぐための胸巻きの実践的なアドバイスと帯結びが展示された。続く第二部では、「公家童女正装汗衫姿」の着付けを展示。戸部着付研究会幹部から、その作法、技法について細やかな解説がなされた。
公家の童女がその幼い身体に重さ20kgにもおよぶ衣装を着け、宮中を歩み行く様を想像すると、その精神性をも理解できるようであり、日本美容文化史の一幕を彷彿させるセミナーであった。