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課題解決に向けた『団体課題別人材支援事業』を紹介。BA東京がジャーナル懇談会で


 東京都美容生活衛生同業組合(金内光信理事長)は10月25日、東京・新宿区の京王プラザホテルでジャーナル懇談会を開き、その席上で『団体課題別人材支援事業』についての説明がなされた。

 冒頭、金内理事長は「取り組むべきことが多く、なかなか思うように進んでいかないが、組合員のため、そして業界のために、何らかの形で寄与できれば」とあいさつ。続けて懇談会について「勧誘を受けたことがない未加入の美容師もおり、広報する手立てがないもどかしさがある。ジャーナル各社の力を借りない限り、表に向かっての広報は無理だと考えているが、業界に役立つ事業だと思っていただければ、組合のことを伝えてほしい」と述べた。

 引き続いて、同組が取り組む『団体課題別人材支援事業』についての説明が行なわれた。これは同組と世界最大の人材サービス企業であるアデコグループの日本法人、アデコ株式会社(川崎健一郎社長)で発足した美容業界の人材力の強化を目的とする共同事業体である『BA東京美容コンソーシアム』が、東京都の外郭団体である公益財団法人東京しごと財団から受託した事業。

 美容業界における課題はさまざまにあるが、とくに人材に対しては、1.成り手不足、2.離職率の高さ、3.いわゆる休眠美容師の復職、4.サロンの雇用環境の整備ができていないことが挙げられる。

 その解決のために、エントリーした美容室(組合未加入でも可)から50サロンを選定し、各種支援を無償で行なっていくという(詳細内容は後述)。「50サロンでは微々たるものかもしれないが、成功例を業界で広く共有し、新しい雇用モデル、新しい業界イメージを構築していきたい」とのこと。なお、事業期間は10月から、平成31年3月末までとなる。

 また同事業の一環で、『#Be容師』プロモーションをスタートする。SNS(Instagram、Twitter、Facebook等)にハッシュタグ『#Be容師』をつけ、「美容師になってよかった」と思った瞬間のエピソードや画像を投稿。美容師のやりがいや楽しさを伝えていき、美容業界への就職希望者拡大、休眠美容師の復職推進を図っていくという。

 次いで現在、実施している第2回となる『組合加入トライアルキャンペーン』が紹介された。期間中(平成29年11月1日~平成30年10月31日)は、無料(組合費等)で組合員と変わらない特典が受けられるそうで、実際に体験してもらうことでメリットを感じてもらい組合加入につなげていく狙いがある。登録期間は平成29年11月1日~平成30年5月23日まで。

 また、東京都の技術大会である『ガラ・ド・ラ・コワフュール』では今回、海外から選手を招聘したが、今後はベトナム、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポールなどにも声をかけているそう。

 なぜ海外から選手を呼ぶのか、といった疑問も出ているが、金内理事長は「美容は文化だと考えている。現在、日本はまだアジアでリーダーシップを取れているが、いつまで続くのか。確かに日本の技術や接客、また商品は求められている。その間にアジアの美容を日本が底上げをする使命があるのではないか。できるのは今しかないと考えている」と話した。

 そして2020年の東京オリンピックに向けては、組合主体で美容室が選手村に入れない可能性もあるそうだ。その場合でも、選手村以外でできることに取り組んでいく考えだという。

【団体課題別人材支援事業】の支援詳細は以下のとおり。

1.採用支援

・ママ美容師・休眠美容師向け情報サイトに求人情報を無料掲載で求人力を強化

・全国の主要美容学校へに求人票を届ける(要エントリーサイト登録)

・経営者向け採用力強化セミナーの実施(アデコ協力)

・個別の採用コンサルティング

2.資格取得従業員育成定着支援

・稼げる技術資格取得を支援(無償で提供)

・働きがいを得られる福祉関連美容サービスの技能取得を支援(訪問美容、アピアランスサポート[がん患者に対するサポート])

・フレッシュマンでも活躍できる技能習得を支援

・育成定着に関する個別コンサルティング(アデコ協力)

・職場定着を実現する管理者向け職場マネジメント研修

3.雇用環境整備支援

・人が集まる雇用環境整備に関するコンサルティング

・ママ美容師、休眠美容師が働きやすい就業規則と助成金に関するセミナー

・メンタルヘルス従業員支援プログラム

・ワークライフバランスセミナー

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